2009年4月アーカイブ

食物性アレルゲン 小麦

小麦に含まれる主要タンパク質(アルブミン、グロブリンおよびグルテン)は、小麦の種類によって含有比率が異なります。小麦製品よって反応が異なるのは、こうした差異が一因です。
小麦は、小児のIgE介在(依存)性アレルギー反応の主な原因として最も重要な6種類の食品のひとつです。

摂取された小麦タンパクに対するIgE介在(依存)性アレルギー反応には、胃腸・呼吸器・皮膚の症状が含まれます。 反応は概して、小麦の摂取から1時間以内に起こります。患者は通常、乳児期に感作され、臨床反応は一般的に成人する前に消散します。

ピーナッツは、木の実ではなく、一年生のマメ科植物の一種です。ピーナッツは、キャンディーや焼き菓子にも含まれます。またピーナッツは一般に用いられる油の原料でもあります。落花生粉は、様々な加工食品に含まれる重要な成分のひとつです。
ピーナッツの予期せぬ暴露源には他に、アジア料理やアフリカ料理など、ピーナッツを食材として用い、レストランで供される食物などがあります。
ピーナッツアレルギー患者の25〜50%に木の実に対するアレルギー反応が見られ、クルミ・カシューナッツ・ペカンナッツ・ピスタチオなど植物学的に異なる科に属する木の実を通じ、発現することもあります。アレルギー反応は初めての暴露で起こることも多く、生死に関わることもあります。これは、純粋な交差反応によるものなのか、アトピー体質の個人の間に異なるアレルゲンが共在しているせいなのかは不明です。

大豆には、未加工・大豆粉に加工・圧搾して油にしたものがあります。大豆油は、様々な用途に用いられており、サラダ油やマーガリンに含まれています。大豆アレルギー患者の中には、(常温圧搾、連続圧搾または抽出されたものでない)大豆油や大豆レシチンは支障なく摂取できる人もいる一方、極端にひどい大豆アレルギー患者は大豆油や大豆レシチン内に微量に含まれる大豆タンパクに対しても反応することがあります。

大豆にはマメ科の他の植物と交差反応を示す数種類の抗原成分が含まれていることが判っています。複数の調査報告書により、エンドウマメ・レンズマメ・ピーナッツ・インゲンマメ・アオイマメ・シロインゲンマメなどに対する交差反応が確認されています。

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