命にかかわることもある食物アレルギーとは

食物アレルギーとは、特定の食品(原因食品)を飲食することで体内に取り込まれたアレルゲンにより、アレルギー状態が発生する免疫反応をいいます。
食品によっては、アナフィラキシーショックを発生して命にかかわることもあります(特にそばが有名)。日本では食品衛生法施行規則などにより特定原材料等として、表示の義務付けや推奨が規定されています。

乳幼児から幼児期にかけては食物アレルギーの主要な原因として鶏卵と牛乳がその半数以上を占めます。青年期になるにつれて甲殻類が原因のケースが増え、牛乳が減少。成人期以降では、甲殻類、小麦、果物、魚類といったものが主要なアレルギーの原因食品となります。

食物アレルギーにより引き起こされる症状には次のようなものがあります。
●皮膚粘膜症状
・皮膚症状:そう痒感、じんましん、血管運動性浮腫、発赤、湿疹
・眼症状:結膜充血・浮腫、そう痒感、流涙、眼瞼浮腫
・口腔咽喉頭症状:口腔・口唇・舌の違和感・腫張、喉頭絞扼感、
喉頭浮腫、嗄声、喉の痒み・イガイガ感
●消化器症状
腹痛、悪心、嘔吐、下痢、血便
●呼吸器症状
・上気道症状:くしゃみ、鼻汁、鼻づまり
・下気道症状:呼吸困難、咳嗽、喘鳴
●全身性症状
・アナフィラキシー:多臓器の症状
・アナフィラキシーショック:頻脈、虚脱状態(ぐったり)・意識障害・血圧低下

食品衛生法 加工食品に含まれるアレルギー表示
平成14年4月より、わが国では食物アレルギーの頻度が多いものと、重篤な症状を誘発する食品に対して、微量(数μg/g以上)でも含有している場合は、明記表示されるようになっています。対象は容器包装された加工食品のみで、店頭販売品や外食は対象外です。食物アレルギー除去食を実践する上で重要な情報であり、患者および保護者に情報提供します。

義務:卵・乳・小麦・そば・落花生
推奨:あわび・イカ・イクラ・エビ・サバ・サケ・カニ・鶏肉・豚肉・牛肉・まつたけ・やまいも・ゼラチン・大豆・くるみ・バナナ・リンゴ・オレンジ・キウイフルーツ・モモ

このブログ記事について

このページは、が2008年8月26日 00:14に書いたブログ記事です。

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