ピークフロー値で自分の喘息の状態を知ろう。
喘息の状態を把握する指標、および発作の予知に役立つものとして「ピークフロー値」とがあります。これは、息を勢いよく吐き出したときに息が流れる速度のこと。喘息によって気道が狭くなっていると空気が通りにくいため、ピークフロー値は標準値より低くなります。
ピークフロー値は、ピークフローメーターと呼ばれる簡単な機械でいつでも手軽に測定できます。喘息の患者さんにとってピークフローメーターは、体温計のようなものです。糖尿病患者さんが血糖値を測り、高血圧の患者さんが血圧を測るのと同じであるともいえるでしょう。
ピークフローの測定は毎日、朝と晩に3回ずつ測定し、一番高い値を日記に記録しておきましょう。測定は立った姿勢で、薬を服用あるいは吸入する前の決まった時間に測定することが大切です。
ピークフロー値を毎日決まった時間に測定することで、気道の状態を把握することができます。そして、喘息の悪化もいち早く知ることができるため、適切に対処できるのです。ピークフロー値を測定して喘息の状態を知り、それに応じた対応をすることを、「喘息管理のためのゾーン・マネジメント」といいます