生活環境には多種類の真菌類(カビ)が存在し、様々なアレルギー症状を起こすことが知られています。アレルギー症状の原因となる真菌は大きく分けて、室内外の環境中に存在する空中真菌と、ヒトの皮膚に常在する寄生菌があります。
寄生菌は、カンジダ、ピティロスポリウム、トリコフィトンなどの真菌が知られています。これらの真菌に対する特異IgE抗体はアトピー性皮膚炎患者で高率に検出され、重症度にともない高値の傾向を示すことから、アトピー性皮膚炎の重症化に関与していると考えられています。また、屋内空中、湿性環境、寝具などにもこれらの真菌が認められます。
これら真菌のほか、アトピー性皮膚炎患者の皮膚に定着する黄色ブドウ球菌も、アトピー性皮膚炎の重症化、発症に関与すると考えられます。
特異的IgE抗体が測定可能な寄生菌
・カンジダ
・ピティロスポリウム(癜風菌)
・トリコフィトン(白癬菌)
・黄色ブドウ球菌エンテロトキシンA(SEA)
・黄色ブドウ球菌エンテロトキシンB(SEB)