花粉やハウスダストなどを吸着する線維

アレルゲンタンパク無害化フィルターは、吸着した花粉などアレルギーを引き越すタンパク質を無害化。花粉症などにお悩みの方にお勧めです。
花粉などアレルギーにお悩みの方に朗報です。外気中を漂うアレルゲンタンパク(アレル物質)を吸着し、無害化する機能を併せ持たせたフィルターです。ミクロの汚れまで逃さないエリアフィルターの効果に加え、吸着したアレル物質を無害化するので、「フィルター交換時にアレル物質に触れてしまう」不安も解消されます。

NARO作物研究所と大和紡績株式会社は共同でアレルゲンの新しい簡易分析手法を開発し、これを用いて、フタロシアニンで染色した繊維がハウスダスト、花粉、食物アレルゲン等の多様なアレルゲンを吸着することを明らかにしました。吸着したアレルゲンは洗濯によって外すことができ、フタロシアニンの蛋白質への影響も認められないことから、フタロシアニン染色繊維は安全なアレルゲン低減化素材として各種製品への応用が期待されます。

NARO作物研究所では、作物アレルゲンの検出や低減化のための技術開発を行っています。一方、最近増加傾向にある花粉症やアトピー性皮膚炎等、作物以外のアレルゲンに起因するアレルギー関連疾患に対しても、開発したアレルゲン解析技術の応用を試みています。
アルファー技研工業 給気口フィルター エリア100S

アレルギー患者へのアレルゲン(ダニ、花粉等)の接触を避けるため、目の細かいシーツやマスクが開発されています。これらは通気が悪く快適性に悪影響を与えるうえに、ダニの死骸やフン、花粉等は分解して細かくなり、布目を通過することがあります。アレルギー反応を引き起こすのはダニや花粉から放出されるアレルゲン蛋白質であると考えられています。そこで、繊維自体がアレルゲンを吸着すればこうした問題の解決につながり、花粉を防ぐ快適なマスクやアレルゲン捕捉素材の開発等、新しいアレルギー関連製品の開発への応用が期待されます。

アレルゲン解析技術の開発を行っている作物研究所とフタロシアニン染色繊維を開発した大和紡績は、フタロシアニン染色繊維のアレルゲンに対する作用について共同で研究を行いました。まず、繊維に吸着したアレルゲンの簡易定量法を開発し、次にこの手法を用いてフタロシアニン染色繊維のアレルゲン分子に対する効果を明らかにしました。

※NARO:農業・生物系特定産業技術研究機構\nフタロシアニン:青色の色素で、ヘモグロビンやクロロフィルの骨格を成すポルフィリンに似た構造を持つ。塗料として用いられるほか、光ディスク用記録媒体、ディスプレイ用カラーフィルター、複写機の有機半導体などに幅広く応用されている。

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このページは、が2007年1月 7日 00:08に書いたブログ記事です。

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