2007年1月アーカイブ

果実・野菜類に症状を示す例は、複数に症状を呈することが多いことが知られています。しかし、バラ科果実でアレルギー症状を起こした症例が他のバラ科果実にも症状を起こす割合は55%程度、ラテックスに症状を起こした症例がラテックス関連果実にも症状を起こす割合は35%程度、ラテックス関連果実に症状を起こした症例がラテックスに症状を起こす割合は11%程度との報告があり、個々の果実・野菜類に特異的なアレルゲンが存在すると考えられます。

●リンゴ・モモ・洋ナシ・イチゴ(バラ科)
バラ科果実は、シラカバ花粉との共通抗原により口腔アレルギー症候群(oral allergy syndrome:OAS)を引き起こす原因として多くの報告がなされています。シラカバだけでなくハンノキ・ヤシャブシなど他のカバノキ科花粉患者においてもバラ科果実によるOASが報告されています。また、バラ科果実はカバノキ科花粉以外にラテックスとも共通抗原がありますが、バナナ、アボカド、キウイなどに比べてその頻度は少ないとされています。リンゴとモモは、アレルギーの原因さらにショックを引き起こした食品として、いずれも高い頻度が報告されており、加工食品に原材料名の表示が推奨されています。

アレルギー症状をコントロールする最良の方法は、まず原因となるアレルゲンを知り、それを回避することです。アレルゲンは血液検査などで調べることができます。タバコや花火・線香の煙、ヘアースプレー・香水・接着剤・塗料の溶剤、新品の衣料に含まれているホルマリンなどの刺激性物質も症状を誘発したり悪化させたりすることもあるので注意が必要です。
またストレス、気温・湿度の変化、風邪、急激な運動も誘引となります。あまり神経質にならないことも大切です。

●花粉(原因となる花粉が飛散する時期のみ)
・外出時は花粉マスクを着用する
・帰宅したら、家の中に入る前に 衣類についた花粉をはたき落とす
・帰宅後 うがいや洗顔(目や鼻腔内も)を行う
・空気清浄機を設置する

薬剤アレルギー

薬剤アレルギーとは、薬剤が抗原となってアレルギー反応を起こすものをいい、即時型アレルギー(体液性免疫)と遅延型アレルギー(細胞性免疫)とに大別されます。
薬剤アレルギーの主な症状として 遅延型アレルギーにより抗原を認識した感作リンパ球が、リンフォカインを放出し、それによって組織障害(主として肝障害)が起こるものがあります。
薬剤アレルギーの起因薬剤を検索する方法には、パッチテスト等、in vivo(生体内)での反応と、採血を伴うin vitro(試験管内)での反応とがあります。

リンパ球幼若化試験(LST:Lymphocyte Stimulation Tes)は、in vitroにおいて、主に遅延型アレルギーに対する薬剤の影響を検査するものです。患者末梢血から比重遠心法により、リンパ球を分離し、薬剤とともに培養してリンパ球の幼若化を観察する検査です。

シックハウス症候群の症状

シックハウス症候群の症状は個人差が大きく、非常に多岐にわたります。また、不定愁訴と言われるような、本人にしか自覚できない症状が多く、自律神経失調症や更年期障害、風邪、精神疾患などと間違われてしまうこともよくあります。

はっきりとした症状を示さなかったり、次々と症状が移行していくことも多く、なんとなく調子が悪いなと思っていてもそれがシックハウス症候群だと本人も気付かないことがよくあります。
もし下記のような症状があり、特に室内にいるときに症状が強く起こる場合には、一度シックハウス症候群を疑ってみましょう。

シックハウス症候群

住居内での室内空気汚染に由来する様々な健康障害を総称して、シックハウス症候群と呼びます。住宅の高気密・高断熱化が進み、新建材と呼ばれる化学物質を含有した建材を多く用いたことにより、室内空気が化学物質などに汚染され、そこに住まう人の健康に悪影響を与えてしまいます。

シックハウス症候群は原因も症状も多種多様で、ひとつの原因やひとつの症状、ある一面からの定義だけでは正しく理解することができません。発症のメカニズムなど、まだまだ未解明な部分も多くあります。最近では、学校の室内空気汚染による健康障害として「シックスクール」も問題化しています。

●シックハウス症候群の原因
シックハウス症候群というと、新築やリフォームをしたときだけの問題で、住宅を建てるときに使用される建材からの化学物質だけが原因と思われがちですが、建材以外にもカーテンやじゅうたん、家具などから揮発する化学物質や、日常生活用品、ダニやカビなど様々な原因によって室内空気が汚染されています。

アレルギーの症状が起こることと、外から入った病原菌などの異物を除去する白血球には、密接な関係があります。白血球は働きや形などからさまざまな細胞に分類されますが、その中にTh1細胞、Th2細胞というものがあります。

この2種類の細胞はお互いにバランスを保ちながら、免疫を制御する働きをしています。アレルギー症状が起きている人の血液を調べると、健康な人と比べて、Th2細胞と関連が深いIgE抗体という物質の血中濃度が濃くなっていることがわかりました。

Th2細胞の割合が増えると、花粉やダニなどに接触したとき、くしゃみやせき、発疹などのさまざまなアレルギー反応が誘発されます。ですから、このTh1細胞とTh2細胞のバランスを正常な状態に改善すれば、アレルギーの症状も改善出来ると考えられます。

マウスを使った実験においては、乳酸菌KW3110株を与えると、血液中のIgE抗体の上昇が抑えられ、Th1細胞、Th2細胞のバランスが改善すること、マウスに人工的に起こさせたアトピー性皮膚炎や花粉症の症状が緩和することが示されています。

果実・野菜類(2)

果実・野菜類に症状を示す例は、複数に症状を呈することが多いことが知られています。しかし、バラ科果実でアレルギー症状を起こした症例が他のバラ科果実にも症状を起こす割合は55%程度、ラテックスに症状を起こした症例がラテックス関連果実にも症状を起こす割合は35%程度、ラテックス関連果実に症状を起こした症例がラテックスに症状を起こす割合は11%程度との報告があり、個々の果実・野菜類に特異的なアレルゲンが存在すると考えられます。

●バナナ(バショウ科)・キウイ(マタタビ科)・アボカド(クスノキ科)
ラテックスアレルギー患者がこれらの果実を食べるとアレルギー症状を起こすことで知られており、アナフィラキシーショック例も少なくありません。バナナとキウイは、アレルギーを起こした食品さらにショックを引き起こした食品として、いずれも高い頻度が報告されており、加工食品に原材料名の表示が推奨されています。

果実・野菜類 (1)

果実は、食物アレルギーを引き起こした原因食物として、卵、牛乳、小麦に次いで4番目に多いと報告されています。また、ショックの原因としても順位が高く、重要なアレルゲンです。野菜はアレルギーの原因として頻度は高くはありませんがその中でヤマイモは重篤な症状を起こす頻度が大豆、イカと同程度であり注意を要します。
果実・野菜類は、花粉やラテックスと共通抗原が存在することが知られ、花粉症患者やラテックスアレルギー患者がこれらの果実・野菜類を摂食すると、口腔部分に限った即時型症状、いわゆる口腔アレルギー症候群(OAS)を引き起こすことで知られています。とくに果実に多く、最近では花粉-果物症候群、ラテックス-果実症候群と呼ばれています。
口腔症状以外に呼吸器、消化器症状、アナフィラキシーなどの重篤な症状を起こす例があります。

アレルゲンタンパク無害化フィルターは、吸着した花粉などアレルギーを引き越すタンパク質を無害化。花粉症などにお悩みの方にお勧めです。
花粉などアレルギーにお悩みの方に朗報です。外気中を漂うアレルゲンタンパク(アレル物質)を吸着し、無害化する機能を併せ持たせたフィルターです。ミクロの汚れまで逃さないエリアフィルターの効果に加え、吸着したアレル物質を無害化するので、「フィルター交換時にアレル物質に触れてしまう」不安も解消されます。

NARO作物研究所と大和紡績株式会社は共同でアレルゲンの新しい簡易分析手法を開発し、これを用いて、フタロシアニンで染色した繊維がハウスダスト、花粉、食物アレルゲン等の多様なアレルゲンを吸着することを明らかにしました。吸着したアレルゲンは洗濯によって外すことができ、フタロシアニンの蛋白質への影響も認められないことから、フタロシアニン染色繊維は安全なアレルゲン低減化素材として各種製品への応用が期待されます。

NARO作物研究所では、作物アレルゲンの検出や低減化のための技術開発を行っています。一方、最近増加傾向にある花粉症やアトピー性皮膚炎等、作物以外のアレルゲンに起因するアレルギー関連疾患に対しても、開発したアレルゲン解析技術の応用を試みています。
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