魚卵(イクラ・タラコ)食物性アレルゲン

魚卵は、アレルギーの原因食物として上位に挙げられています。また、重篤な症状を引き起こす場合があり、とくに感作率の高い乳幼児では注意を要するアレルゲンです。厚生労働省による食物アレルギー対策検討委員会の結果では、魚卵によるアレルギーの頻度は、ピーナッツと並び8番目と報告され、特にイクラは、ショック症状の原因食物として7位、入院を要した原因食物として5位に挙げられています。魚卵と鶏卵の間には共通抗原性が認められず、異なる魚種の卵間では認められています。また、魚卵と親魚肉の間の共通抗原性については、認められないという報告と、認められるという報告があります。

●イクラ
イクラは、サケまたはマスの卵を塩漬けにしたものです。サケもマスも同じサケ科サケ属に分類される魚で、サケ卵とマス卵の共通抗原性は高いと考えられます。
スジコはサケ(マス)の卵が卵巣膜に包まれた状態のもので、イクラとスジコは同じアレルゲンと考えられます。イクラはスジコの卵巣膜を除去したものです。また、人工イクラは、サラダオイルと海藻から作られ、本物のイクラとは全く別のものです。

●タラコ
タラコは、スケトウダラの卵巣を塩漬けにしたものです。イクラに比べてアレルギーの頻度は高くありませんが、イクラとの共通抗原性が報告されており、イクラにアレルギーのある場合はタラコの摂取にも注意が必要です。また、加熱した場合は生に比べて抗原性が低くなる可能性がありますが、焼いたタラコにも反応した例が報告されています。

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このページは、が2006年12月18日 14:04に書いたブログ記事です。

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